2009年01月24日

(れ)連衡(れんこう)

「総選挙の結果,比較第1党だったら小党と連衡し,第2党だったら第3党以下と合従して与党の座を守る。」というのが正しい。第1党と第2党は合従できない。

連衡(れんこう):戦国時代,張儀の主張した説で,韓・魏・趙・燕・斉・楚の六国連合(合従策)に対抗して秦がそれぞれの国と個別に同盟する策。衡は横に同じく,東西の意。六国は函谷関の東に秦は西にあったのでいう。(新字源に一部追記)

秦は,この戦略により六国の合従を解消させ各個撃破を可能とし,最後に西端の斉を滅ぼして統一を完成させた。

張儀は楚で盗人の濡れ衣を着せられ大怪我を負ったが,その際妻に舌はついているかと尋ね「舌さえついていれば大丈夫だ」と安心したという。 史記張儀列傳

さて,国会漢字検定の話題は3回目となったが,本日で打ち止めにしたい。

出題文中にでてくる故事成語は,出題された「朝令暮改」「叱咤激励」「合従連衡」「乾坤一擲」以外に「完膚無き」「奔走」「領袖」「王道」「大同」「邪道」,宗教的なものでは,「修羅」「刹那」となかなかのものである。

カタカナ語は固有名詞を除いて40語あまり,出現回数の多いものでは「リーダー」11回,「トップ」,「テーマ」各5回である。

文中に取り上げられた政治家は歴代首相を中心に18名であった。

句読点を除いて1万2千字足らずの文章であるが,盛りだくさんで読むのがつらい。

【張儀已學游說諸侯。嘗從楚相飲,已而楚相亡璧,門下意張儀,曰:“儀貧無行,必此盜相君之璧。”共執張儀,掠笞數百,不服,醳之。其妻曰:“嘻!子毋讀書游說,安得此辱乎?”張儀謂其妻曰:“視吾舌尚在不?”其妻笑曰:“舌在也。”儀曰:“足矣。”】 史記張儀列傳


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